◆元号
赤楽ネタで小話を書いたので、他の国の元号の考察などしてみようかと。 なおそれぞれの漢字の意味は岩波漢語辞典から引用。辞書引くまでもないのもありますが。 【和元】戴(驍宗の前、驕王の時代) 【永和】芳(祥瓊の父・仲韃の時代) 和…なごやか。おだやか。ほどよい。やわらぐ。なごむ。仲良くする。 元…はじめ。第一。もと。根本。根源。要素。 永…時間がきわめてながい。将来にわたって時の限りがない。とこしえ。 国が穏やかであることが第一、平穏永く続くように、…って字を見たまんまですけど。 もしくは「和を以って貴しと為せ」。 【普白】恭(珠晶の前) 普…隅々まで一面にゆきわたる。ひろい。あまねし。 白…色がしろい。明るい。明らか。清らか。 清い国であれ(これもそのまんま…)。あるいは、王の慈悲の光が国中にあまねく行き渡るように、ってとこでしょう。 【弘始】戴(驍宗の時代) 弘…ひろい。(心が)おおきい。ひろめる。 始…物事のはじまり。おこり。もと。はじめる。新しくおこす。 広い心で新しい国を作っていきましょう。 …そのわりに粛清の嵐だったけど。 このへんはだいたい普通にいい意味の言葉を使ってるんで、考察も何もないような気もするんですけど、やっぱり雁は毛色が違うのがおもしろい。 【大化】→【白雉】→【大元】 尚隆の時代、雁の元号はこの順で変わってます。 大化、といえば大化の改新。彼らの念頭にそれがあったかどうかは別として(少なくとも六太は知らなそうだ)、これから国が大きく変わる、という宣言でしょう。 その後、斡由の乱が起こってから、「大元」の元年に乗騎家禽の令を発布するまでの期間が「白雉」なんですよね。白雉の足は王が死んだ時、御璽の代わりとなるもの。その名をつけたのは、更夜との約束を果たすまで、自分は真実王とは言えないのだ、という決意の表れだったんじゃないかと思います。そして「大元」。やっと、ここからが始まりだと。 あとは慶で、予王の「予青」がありますが、青というのは青草の芽や清水のような色の意、五行説で東方の色にあたり、東、春、年若いなどの意を表す、とのことなので、清清しく、また生命力を象徴するめでたい字ではあるんですね。予はこの場合「あたえる」、かな。 元号の記述があったのはこんなところだと思いますが、他にもあったらごめんなさい。 |